2025/2/18
海外研修で、初めて中国西南部の直轄市重慶(Chongqing) を訪れました。
重慶は、中国の四大直轄市のひとつであり、経済・文化・歴史の面において重要な都市です。面積は北海道とほぼ同じ、人口は東京都市圏に匹敵する約3,200万、スケールの大きさは想像を超えるものです。
|朝天門の来福士広場
重慶は山と川に囲まれた独特の地形に、近代的な都市が発展しているため、まるでSF映画のような未来都市の景観を形成しています。市内を流れる2つの大河、長江(Yangtze River)と嘉陵江(Jialing River) は、街の風景に雄大なスケールを加え、それぞれの川沿いには近代的な高層ビル群と歴史的な建造物が共存する独特の景観を作り出しています。
長江と嘉陵江が合流する地点は「朝天門(Chaotianmen)」 と呼ばれ、このエリアにはランドマーク的存在である 「重慶来福士広場(Raffles City Chongqing)」 がそびえ立っています。この巨大な建築群は8棟の高層ビルから構成されており、そのデザインはシンガポールのマリーナベイ・サンズを手掛けた建築家モシェ・サフディ(Moshe Safdie)によるものです。橋のように空中でつながる構造は、未来都市を思わせる壮観なビジュアルは圧巻です。
有名な夜景スポットのひとつが 「洪崖洞(Hongya Cave)」 です。ここでは、長江沿いに建ち並ぶ高層ビル群と、伝統的な木造建築が融合し、幻想的な風景を生み出しています。夜になると無数のネオンが街を彩り、その中にいると、本当に夢を見ているようです。
SNSの影響もあり、洪崖洞を含めた重慶の夜景演出は進化しています。街全体が 「光の芸術」とも言えるほど照明に力を入れており、夜の街は昼間とはまるで別世界のようです。
|洪崖洞の夜景
重慶といえば、何といっても 「火鍋」 が名物です。街の至るところに火鍋店があり、どこへ行っても 辛い料理に出会います。四川料理の一つである重慶火鍋は、「麻辣(マーラー)」の強烈な味わいが特徴です。しかし、私にとっての 「重慶インパクト」 は、この火鍋の辛さではありません。
重慶の街の高層ビル群を目にしたとき、かつてニューヨークを初めて訪れたときに受けた衝撃を思い出しました。都市の規模、建築のダイナミズム、そして経済成長のスピード、重慶は単なる「地方都市」ではなく、現在にある「未来都市」であるように感じられました。